歌語り 忘っつぃんのぉ


 

壕の暗闇だけが知っている 音なき音 声なき声

 

 

沖縄戦の縮図とも言われる、伊江島での6日間の戦争を知り、学び、全周約22kmの小さな島の戦績をたどった時、伊江村発行の戦争体験記録には残されていない「壕」に出会いました。証言を探しやっと出会った一冊の手記。そこには、あの戦争を生き抜いた千枝子さんの魂の痛みと、壕の暗闇だけが知っている、命の叫び、今でも戦争トラウマと共に生きなければならない苦しみが綴られていました。千枝子さんには簡単には会えない理由があり、それでも私はその機会を待ち、諦めかけていた時にやっといただい一本の電話、その59分間がこの歌語りに命を吹き込んでくれました。歌語り「忘っつぃんのぉ」はそんな千枝子さんとご家族の人生を借りて、民間人までが戦った地上戦とはどんなものか、その目、耳、心の記憶に寄り添い、忘れてはいけない時をつなぎます。