歌語り 万歳峠

The BANZAI Pass


 

特攻兵として短い命をとじた若者の
人生を見つめたドキュメンタリー

 
山梨県北杜市若神子にある、戦時中「万歳峠」と呼ばれた場所は、出征する青年たちを見送った場所です。私が偶然出会った73年前の一通の遺書は、山梨県より出征し神雷部隊攻撃隊員となった一人の青年の生きた証でした。遺書をひもときながらたどり着いたのは鹿児島県鹿屋市。そこには海上自衛隊鹿屋航空基地があり、戦時中、ここから日本で一番多くの特攻隊員たちが飛び立ちました。1945年5月11日、早朝5時56分、長澤政信の操縦する一式陸攻は藤田幸保の乗った桜花を吊り下げ離陸しました。「万歳峠」は、その時代に生まれ、特攻兵として若く短い命をとじた若者たちの「人生」を見つめたお話です。「ただ君のため」と命をかけて先人たちが残してくれた平和な時・・・彼らは「今」のこの時代を喜んでくれているでしょうか?